(英語表記題名: Symphony Op.21 )
十二音技法により書かれた作品。ヴェーベルンの作品群の中では比較的大規模なものになるが、簡明で静謐な美しさをたたえる。曲は、ソナタ形式を意識したような基本・展開・再現の第1楽章、及び、主題と7つの変奏の第2楽章からなる。音列だけでなく、ほぼ1音づつに楽器が割り振られる音色旋律と言われる楽器法でも全体の統合が試みられており、こうした形式感へのこだわりが「交響曲」という題名の選択にもみてとれる。なお、四重奏型の弦楽でも演奏できる一方、弦楽合奏時にもCbは使用されない。
作品解説