(英語表記題名: String Quartet No.15 in A minor Op.132 )
後期四重奏曲の中でも、いろいろな意味でバランスの良い傑作。第3楽章は「病が癒えた者の神への感謝」とのコメントがフランス語で書かれたモルトアダージョ。終楽章は第九交響曲の終楽章として準備されていた短調の魅力的な素材によるもの。演奏は簡単ではないが、第12~14番のような聴かせる上での課題は比較的少ないかもしれない。なお番号は15番だが、作曲時期は12番と13番の間に入る。作曲順に並べると12(4)→15(5)→13(6)→14(7)と楽章数が一つづつ増えているのが興味深い。
作品解説