例えば、アマの弦楽四重奏団が空席になった奏者を公開募集しているなどということは、世の中そうそうあるものではない。あったとしてもオーディションのような居心地のよろしくないプロセスとセットになることは避けられない。
結局、なにか弦アンサンブルを遊びたくなったら、自ら他の人との出会いを作り出さないとならず、これはなかなか簡単ではない。
このハードル、どうやって乗り越えていけばよいのであろうか。
少人数の室内楽に目が向いているようなら、室内楽愛好家の団体としてはAPA(エイパ)に加入するのがよいかもしれない。この団体自体はアンサンブルというわけではなく、コミュニティーのようなもの。会員リスト等による相手探し、各種の例会お誘い、などなど、ツボにはまれば利用価値は高い。
もう少し大きい「弦楽合奏団」を実際に探して参加するということでは、オーケストラなどの団体紹介サイト(フロイデ等)が使える。アマオケに混じって弦楽団体もかなりカバーされている。
各種アンサンブルの練習は、地域の公民館のようなところでよく行われている。ここに出かけてみて、予約スケジュール表を見たり、事務の人に聞いたりするのも良い方法だ。ヴァイオリンの先生や「地元の有志」などが主宰するような、ほのぼの・のんびり系の団体は、ホームページなどを持っていない場合も多く、こういうような方法でしか出会えない。
そうした中、管理人としておすすめしたいのは、やはり一旦アマオケのような大きい団体に入ってみることだったりする。
一緒にやる人の品定めは、やはり実際に多くの人を見て、知り合うことから始めるのがよいに決まっている。所属する団体の人と組ませてもらえたら大成功。そのような直接的な結果が得られなくても、その地域の音楽事情に明るくなるだけでも大いに前進だ。室内楽大会のようなイベントを毎年開催している団体も数多い。
「近辺」、というのも外せない要素。一緒に遊ぶには、やはり近い人が多いほうが便利だからだ。
一見遠回りのようにも見えるオーケストラへの参加ではあるが、これは一種のコミュニティーへの参加のようなもの。多くの引っ込み思案の人にとって一番気楽に演奏仲間を見つけることができる手段なのではなかろうか。